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関西建設アスベスト大阪2陣・3陣地裁判決報告

                                弁護士 馬越 俊佑



 令和5年6月30日に、関西建設アスベスト大阪2陣・3陣訴訟大阪地裁判決がございましたので、報告いたします。
 同判決は、被害者73名中64名(原告数129名中104名)のアスベスト被害に対する被告建材メーカーの責任を認め、過去最多である被告建材メーカー12社(エーアンドエーマテリアル、ニチアス、ノザワ、エム・エム・ケイ、日鉄ケミカル&マテリアル、太平洋セメント、大建工業、日東紡績、パナソニック、神島化学、日本インシュレーション、積水化学)に対して、総額9憶4297万7827円(遅延損害金別)の支払いを命じる原告勝訴判決を言い渡しました。
 これまでの判決では責任が認められなかったパナソニックと日本インシュレーションを含め、建材メーカー12社の責任を認めた点や、責任期間の始期について他の判決で昭和50年とする判断が散見される中、吹付作業従事者との関係では昭和46年4月1日、屋内作業従事者との関係では昭和49年1月1日とした点は、事実実態に基づき救済対象を広げたものであり、評価できます。また、被害者の被害を真摯に受け止め、基準慰謝料額をこれまでの最高額に近い最高2950万円とし、被告建材メーカーの責任割合も高くした点も評価できます。 
 しかしながら、外装材を取り扱う職種について、例外は認めたものの、結論として被害者3名との間で建材メーカーの責任を否定した点、解体作業従事者3名について、詳細な検討せずに最高裁判決をそのまま踏襲し、建材メーカーの責任を否定した点、主要原因建材が被害者に到達したとは認められないなどとして、3名について請求を棄却した点は大きな誤りです。
 前進はありつつも、まだまだ残された課題があり、特に救済されなかった被災者単位で9名の原告について、これからも全力で活動に取り組んでまいりますので、皆様におかれましては今後ともご支援、ご協力のほど、よろしくお願いします。




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